竹の寺おくりさんからあなたに贈る「心に響く禅のことば」特別編「心に響く万葉のことば」

2020-01-04

于時 初春令月 氣淑風和

梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香

 

時(とき)に 初春(しょしゅん)の令(れい)月(げつ)にして 気(き)淑(よ)く風(かぜ)和(やわら)ぎ

梅(うめ)は鏡(きょう)前(ぜん)の粉(こ)を披(ひら)き 蘭(らん)は珮(はい)後(ご)の香(こう)を薫(かおら)す

「万葉集」の梅花の歌、三十二首の序文より

中西進氏著書「萬葉集 全訳注 原文付」から、訳は、

「時あたかも新春の好き月(よきつき)、空気は美しく風はやわらかに、梅は美女の鏡の前に装う白粉(おしろい)のごとく白く咲き、蘭は身を飾った香の如きかおりをただよわせている」 だそうです。「令和」最初のお正月の言葉は、もうこれしかありませんね!この歌から連想するのは、おおらかで心豊かな古代日本人の笑顔。争いのない笑顔あふれる一年でありますように願うと共に、私達一人一人が、令和という元号に相応しい人間でありたいものです。

 

もう一つ、新島襄の寒梅の詩をご紹介します。

庭上一寒梅 笑侵風雪開 不争又不力 自占百花魁

庭上(ていじょう)の一(いち)寒梅(かんばい)  笑(わろ)うて風雪(ふうせつ)を侵(おか)して開(ひら)く  争(あらそ)わずまた力(つと)めず  自(おの)ずから百花(ひゃっか)の魁(さきがけ)を占(し)む

此の庭にある早咲きの梅の花は、厳しい寒さや風雪を耐えしのんでいるはずなのに、笑っているかのように平然と咲きはじめる。一番を争うでもなく、力むわけでもないのに、自然体で、あらゆる花々に先駆けて咲いている。

此の詩には、大中寅二が曲をつけて、同志社で歌い継がれています。新島襄は渡米してクリスチャンになりますが、元は武士です。この詩はキリスト教的でありますが、禅にも通ずるところがあり、日本人の凛とした謙虚さがあります。

真理は一つという事でしょうか。

今年もどうぞよろしくお願い致します。

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